TEN TEN DEN 黄檗山 萬福寺 松隠堂(重要文化財・京都)
狐格子
萬福寺旧松隠堂(400年程前)の狐格子を使用した花掛を床の間に
2015年5月1日〜6日のゴールデンウィークのさなか、「高須英輔展 歓天喜地」が催された。
ここは、江戸時代はじめに中国福建省から渡来した隠元禅師が開いた日本三禅宗のひとつ黄檗宗の大本山萬福寺。山門を抜け少し歩いて左手に見えるのが、重要文化財で非公開とされている松隠堂。隠元に帰依するある夫人から屋敷を寄付され移築されたという。1664年(寛文4年)より隠元禅師が隠居所として過ごした終の住処であり思索の場であった。
高い天井と広い座敷の続く空間は凛として、厳かな空気が流れる。その静寂の中での展示は、襟を正して、思わず手を合わせたくなる。会期中は特別公開され、江戸期の建築が生み出す空間の中、階段彫刻がただそこにある・・・というふうであった。
展覧会終了後、萬福寺より、感謝状をいただき感慨無量となった。